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今日はいよいよ、絵本づくりの最終工程(さいしゅうこうてい)である製本作業を行います。子どもたちが昨日から作業をしていたテーブルに置かれた製本用具と、カラーコピーされた20ページ分の絵。班のみんなそれぞれが描(えが)いたページを製本して、1冊の絵本にします。
全国学校図書館協議会の帆足幾久子(ほあし いくこ)さんなどの先生方の指導により、子どもたちの製本作業がスタート。本文になるカラーコピーや見返しを半分に折り、折った本文をページ順に重ね、のりで慎重(しんちょう)に張り合わせていきます。手順を間違(まちが)えるときれいな絵本は出来ないので、まっすぐ正確に折る、のりははみ出ないように塗るなど、子どもたちはグループリーダーや指導して下さる先生方の説明や注意点に真剣に耳を傾けながら作業を進めました。
製本を始めてから約2時間。ついに絵本が完成しました。
李懿帆(リー イーファン 中国)さんは「奈良で見たいろいろなものを絵に描(えが)きました。自分ではお寺の周りの草花が良く描けたので、とても気に入っています。」と安心した様子。子どもたちは、絵本づくりをやりとげた喜びとほっとした気持ちでいっぱいでした。
昼食をとった後は、グループタイムです。女の子のグループは、日本の伝統的な着物である浴衣(ゆかた)に着替えてみました。閆牧喬(ヤン ムージョウ 中国)さんは「苦しかったけど、自分の浴衣姿が似合っていて、可愛かった」と満面(まんめん)の笑顔。ファッションでの「カワイイ」という基準は、3カ国とも似ているようで、みんな楽しんでいました。
その後、男の子のグループも交え、宿舎から徒歩5分ほどの場所にある信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんしじ)に見学に行きました。
日本有形文化財に指定されている開運橋を渡って、境内に入ると、世界一の福寅が迎えてくれます。ゆっくりと首の部分が動く大きな寅は、今年が寅年ということもあってみんなの人気者。多くの子どもたちがこの寅の前で記念撮影をしました。その後、千手院や成福院、本堂などを見学。本堂は、斑鳩(いかるが)や三郷(さんごう)の街並みを一望できるほか、暗闇の中に設置された錠前に触ると商売繁盛や家内繁栄などのご利益があるとされる戒壇(かいだん)めぐりもできます。「怖いよ」「見えないよ」といいながらも、みんな錠前に触れて、願いごとをしました。
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