|
紙芝居づくりの2日目。子どもたちは大広間に集まり、前日につくった物語に絵をつける作業に取り組みました。
第1段階は、物語を画用紙の裏側に清書する作業です。子どもたち全員が1人1枚ずつ、日本は縦書き、中国、韓国は横書きで物語を書き写しました。第2段階は、物語に絵を付ける作業です。見たままを描くと写生と違って紙芝居では、ひとつの物語をどんな絵に表現するか想像力が要求されました。子どもたちは、大西伝一郎さんに「上手でなくてもいい。1人ひとりが一生懸命描いた絵がいちばん」とはげまされ、気負うことなく伸び伸びと絵を描きました。1人で1枚を仕上げるという個人作業でしたが、絵の得意な子はキャラクターの形や背景の色について隣の子に助言したり、作業遅れているグループは色を塗る係、下書きの線を消す係と手分けするなど、助け合い、協力する姿があちこちに見受けられました。2日間にわたる紙芝居づくりによって、3カ国の子どもたちの間に言葉や習慣の違いを超えた友情が深まり、信頼関係が生まれていることが強く感じられました。
絵を完成させた子どもたちは、バスで奈良・東大寺へ。大仏殿副院主の森本公穣さんから、世界最大の木造建築である大仏殿と大仏に関する話を聞きました。子どもたちは、インドで生まれた仏教が中国、韓国を通って日本に伝来したことを表すインドと中国、韓国、日本の各国産の石畳の上を歩き、「3カ国は単なる隣の国ではなく、仏教を含めた文化のつながりがある。仲良くしていかなければならない」という森本公穣さんの言葉にうなずいていました。
|
|
|
|