イベントレポート
6日目(8月22日)
絵本づくり③ 絵本を慎重に製本
標高1977メートルの谷川岳を満喫
さよなら夕食会と絵本発表会
参加経験者「活動成果」発表
絵本づくり③ 絵本を慎重に製本
絵本作り2日目は、製本作業をして絵本を完成させます。前日に仕上げた1グループ10枚の原画と表紙を、スタッフが夜のうちにカラーコピーし、みんなの席に用意してくれました。「童話先生」の土居安子さんの指導で、ページの順番を間違えないよう慎重に1ページずつ貼り合わせていきました。製本作業を始めてから約1時間半で世界に一冊のオリジナル絵本10作品が完成しました。中国の呂詩淼(リュ・シーミャオ)さん(5年)は「絵本のどのページにも、いっしょに過ごした思い出やいっしょに考えたアイデアがつまっていて、この絵本は私たちの友情の証となりました。」と感想文に書きました。
標高1977メートルの谷川岳を満喫
昼からはロープウェイに乗り、日本百名山で群馬県と新潟県の県境にある谷川岳(標高1977メートル)の中腹(標高1319メートル)まで登りました。谷川岳の天気は気まぐれでしたが、子どもたちは広場でバレーボールやバドミントン、シャボン玉などを楽しみました。韓国の金源彬(キム・ウォンビン)さん(4年)は「緑豊かな高原でとてもきれいな自然を楽しめました。すずしくて空気もきれいなので、体を動かして交流するにはもってこいの場所でした。」と楽しんでいました。
さよなら夕食会と絵本発表会
旅館に戻って、みんなで和気あいあいのさよなら夕食会。別れを惜しみながら、群馬の恵みに感謝をして食事を楽しみました。韓国の尹喧(ユン・フォン)さん(6年)は「日本の食事の作法に従って、食事を始める前に『いただきます』と言い、食事が終わった後に『ごちそうさまでした』ということで、日本に来ていることを実感しました。日本人の友だちが日本のさまざまな食文化や作法について教えてくれたので、お互いの文化を共有し、理解することができたと思います。」と感想を述べていました。
夕食の後は、10人の仲間で仕上げた絵本を発表する時間です。グループごとに子どもたち10人とグループリーダーがステージに上がり、全部で10作品を発表しました。子どもたちは自分が担当したページがスクリーンに映し出されると、元気良く、大きな声で朗読し、堂々と読み上げる仲間に惜しみない拍手を送ってました。1ページ1ページ読み上げられたストーリーと絵は、どれも創造性が豊かで完成度が高く、世界に一冊しかない絵本ができました。
仲良しの3人が、さまざまな海の困難を乗り越えて、無事に家へ帰る冒険の話や10年前に山おくの古びた橋の下で暮らしていた3人が、「雨がやんだあとで空にかかるものは何?」というクイズの答えを探して水の旅行へ行く話、雪が降る町に暮らす3人が人間の捨てたゴミが原因でよごれた川を見つけたことから、地球の環境を再生させる話といった友情や勇気、地球環境の大切さをテーマにした作品のほか、野菜や動物、だるまなどが登場する伝説やファンタジー物語など、どのグループも個性があふれていました。
地元の星野寛・群馬県議会議員や阿部賢一・みなかみ町長など来賓の方々からも大きな拍手が送られました。
子どもたちの発表が終わると、「童話先生」の土居安子さんは「3か国の子どもたちが話し合って、バラエティに富んだ多様な絵本ができました。これからもいろんな絵本を楽しんでください。」と講評し、事業実行委員会委員長の河村建夫元衆議院議員から「立派な絵本ができました。この楽しいすばらしい経験をこれからもしっかり活かしてください。」と感想と励ましの言葉を述べ、「子どもの未来を考える議員連盟」事務局長の岡本あき子衆議院議員も「一人一人が次の人にバトンタッチできるストーリー展開にとても感動しました。」と子どもたちを賞賛しました。
中国の馬宇森(マー・ユーセン)さん(4年)は「絵本を作っている時、通訳さんがそばにいないと、日本や韓国のメンバーと言葉が通じないので大変な苦労をしました。その苦労を乗り越えてみんなで作っただけに貴重な絵本になりました。各国のメンバー同士が、通訳の人に入ってもらって意見交換しながら、一緒に何かを作るということはあまりないと思います。貴重な経験をしました。」と振り返りました。松村和将さん(神奈川県、5年)は「みんなが積極的に意見を出し会い、力を合わせて取り組んだ結果、とても素晴しい世界でたった一つの絵本が完成しました。みんなの思いがぎゅうぎゅうにつまった最高の1冊です。ページをめくると、みんなの笑顔や楽しかったことや苦労したことが思い出されます。」と作品への愛着を語りました。
子どもたちは、絵本発表会を終えた満足感と「明日でお別れ」という気持ちも交じり、部屋に戻っても元気いっぱいでした。お互いにSNSの連絡先を交換したり、Tシャツへメッセージを書き合ったりして、友情を確かめ合いながら、最後の夜をみんなで満喫していました。
参加経験者「活動成果」発表
この日、参加経験者たちは、将来に繫がる3か国友好と平和への願いを込めて制作した動画を2グループに分かれて活動成果として発表しました。
チーム「東京バナナ」は、韓国の劉孝善(ユ・ヒョソン)団長がオリエンテーションの挨拶で「1+1+1は?」とみんなに問いかけ、中国の子どもが答えた「私たちは1つの仲間なので答えは1です。」という発言を起点に動画を制作しました。押すと形が変わる水や落とすと割れてしまう氷の様子などを撮影しながら、「いくつもの川を別々に流れる水が最後は海で出会って一つになるように、私たちも紆余曲折を経ながらこの1週間で仲良く1つになれました。10年の時間を超えて1つになれました。」というメッセージを映像に込めました。
チーム「いくぞ!」はミュージックビデオを制作しました。曲は「デジモンアドベンチャー」という日本アニメの主題歌「Butter-Fly」。力を合わせて困難を克服する内容のこの曲を、パート分けをして各国の言葉で歌って動画に収めました。障害物をかわしながら小川を流れるアヒルの人形や、子どもと参加経験者が協力して水路を作る様子などを編集し、子どもと経験者とのつながりや3か国の調和を映像で表現しました。
発表を終えた参加経験者たちは「子どもたちがこの映像を見て、また出会って交流したいと思ってくれればうれしい。」と話しました。
動画を鑑賞後、閉会式で発表するグループを決めるために、河村委員長や中国・韓国の団長ら5人が採点した結果、発表グループは「東京バナナ」に決まりました。河村委員長は「一衣帯水」という言葉を使って、「お互いにさらに連携を取ってほしい。」と希望を語りました。